TEAM KEEP LEFT

風を感じて自転車ツアー

中高年に健康志向

健康志向やエコブームなどの影響で、自転車の旅を楽しむ中高年が目立っている。

のんびりと風景を楽しめ、壮快な気分や達成感を味わえるのが魅力のようだ。

行楽シーズンを前に、自転車で参加するツアーも人気を集めている。

奈良県生駒市の木島敏宏さん(69)、妻の郁子さん(67)は、夫婦で自転車旅を楽しんでいる。

この夏も、熊本県を自転車で旅する2泊3日のツアーに参加し、

阿蘇山周辺から熊本城までの約40キロを10人ほどで快走した。

木島さん夫妻は健康増進を目的に、

4年ほど前から自宅周辺の寺社や公園を自転車で回っており、

1日に20~30キロ走ることも。

「自転車旅は体力を使うが、のんびりと景色を見ながら風を受けて走るのが楽しい」

と口をそろえる。

来年には富士五湖巡りの旅を計画中だ。


夫妻が利用したのは、初心者も参加できる自転車旅専門の旅行会社

「サイクリングツアーズジャパン」(奈良市)。

昨年11月から自転車のツアーを企画しており、これまでに、のべ300人が参加した。


瀬戸内海の絶景を楽しみながら、愛媛県から広島県までの約70キロを走る

「しまなみ海道」ツアー、京都、奈良の寺社などを訪ねる「古都めぐり」ツアーなど

が人気で、大半が1泊2日。

現地まで参加者の自転車をトラックや飛行機で搬送し、

宿泊、食事付きで料金は1人2万円~7万円ほど。

参加者の約7割が60歳 以上で、東京や神奈川などから参加する人もいるという。


ただ、自転車旅は安全への配慮が必須だ。

同社では、自転車の整備方法などの講習会を事前に行っているほか、

走行中はインストラクターや支援車が随行し、

パンクやけがなど急なトラブルに対処するという。


一方、自転車旅を企画する一般の旅行会社も目立ってきた。

「クラブツーリズム」(東京)では昨年9月から、自転車ツアーを始めた。

東京の山手線に沿って1周したり、

富士山のすそ野を巡ったりするツアーを販売しており、日帰りもある。

やはり、中高年の参加が目立つという。

このほか、レンタサイクルも手がける「京都サイクリングツアープロジェクト」(京都)では、

京都市内の観光を散歩感覚で楽しめるガイド付き自転車ツアーが人気を集めている。

財団法人「健康・体力づくり事業財団」が2008年、

50~80歳の男女約1430人を対象に行った調査では、

今後始めたい運動・スポーツ種目として「サイクリング」が20・5%で1位となり、

中高年人気を裏付けている。

自転車旅に関する著書もあるエッセイストの白鳥和也さんは、

「中高年の自転車旅は、体力と相談して無理のない計画を立てるのが大切」と強調する。

「自信が なければ平地のコースを設定して峠や急坂は避け、

途中の休憩ポイントも事前に決めておきましょう。

安全のためヘルメットも着用して」とアドバイスしてい る。


(2010年9月15日 読売新聞)

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